深刻な双極性障害なら必ず対処しよう|放置しないでしっかり治療

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うつと躁を繰り返す障害

ナース

症状と診断

かつて躁うつ病と呼ばれていた双極性障害は、躁状態とうつ状態を交互に繰り返すのが特徴です。躁状態のときは気分がハイになり、何でもできるような気がしますが、実際には集中力が欠けていて仕事の効率は高くありません。また暴力的になったり浪費したり、知らず知らずのうちに他人に迷惑をかけていることがあります。うつ状態のときは気分が沈み、何をする気力もなくなります。不眠や体重減少などの症状が現れ、自殺を考えることもあります。双極性障害の原因ははっきりとは分かっていませんが、うつ病からスタートするケースが全体の3分の2と言われています。遺伝病ではありませんが、双極性障害になりやすい性格は遺伝すると考えられます。うつ病だと思っていても、診断を受けてみると双極性障害であるケースがあります。うつで気持ちが落ち込んでも、躁になるとそれを忘れてしまい、治療の必要がないと考える方が少なくありません。しかし自殺企図率は普通のうつ病より高いと言われているので、疑いがあるときは精神科や診療内科で相談することが大切です。放っておくと重症化したり、再発したりするリスクが高くなります。適切な治療を受ければ早期に社会復帰が可能です。

治療の方法

双極性障害になったらストレスを避けることや、自分の現在の状態を把握することが大切です。躁とうつを繰り返していると、自分が躁状態かうつ状態かが分からなくなることがあります。医師や周囲の人々とも協力して、正常な状態をはっきりと認識することが大切です。病院では投薬による治療を行ないます。躁状態のときは炭酸リチウムやバルプロ酸といった気分安定薬を用います。リチウムは投薬量のコントロールが難しく、多すぎると下痢や目まいなどの副作用が出ることがあります。バルプロ酸は抗てんかん薬の一種ですが、気分安定薬としても用いられます。うつ状態のときはオランザピンやラモトリギンといった抗うつ薬に、炭酸リチウムなどの気分安定薬を組み合わせて使用します。気分安定薬は躁でもうつでも基本的に効果があります。また症状が重い場合には抗精神病薬が用いられ、不眠の場合は各種の睡眠薬が処方されます。このほか薬が効きにくく、自殺の危険が迫っているような場合には、脳に電気ショックを与える治療法も採用されます。双極性障害は再発することが多いという特徴があり、長期間にわたって治療と予防に取り組む必要があります。薬物治療だけでなく、精神療法やリハビリも重要です。